
米先任!
山梨のファーマンさんの畑に行ってきたであります!
有機玉ねぎの収穫、大変だったけど…すごく学びがあったであります!
うむ、有機は人の手と根気の賜物じゃ。
雑草一つとっても、真剣勝負になる。


キャベツの収穫も体力勝負でしたが、無駄のない工程で、現場の工夫を肌で感じたであります!
効率も愛情も、どちらもいる。
それが農じゃ。


井上代表の「国防と食防」って言葉、心に響いたであります。
農業自衛隊が目指す道と重なっていると感じたであります!
ええ言葉じゃ。
国を守るとは、”食”を守り”人”を守ること。
その本質を忘れたらいかん。


海外における外国人労働者の搾取問題にも真剣に考えておられて感動したであります!
おぬしも、その背中を見て何を学ぶか、じゃな。

先日、山梨県北杜市に圃場を構える有機農家・株式会社ファーマン様を訪問し、2日間にわたる収穫体験と代表取締役・井上能考様との対談の機会をいただきました。
株式会社ファーマン様は、玉ねぎ・にんにく・とうもろこし・かぼちゃなどの路地野菜を中心に、有機農業に真摯に取り組まれている企業です。
また、農業体験や農福連携、廃校活用など、農業の枠を超えた幅広い活動を展開されており、まさに地域に根ざした社会貢献型の農業法人といえます。
【1日目】玉ねぎの収穫体験 ― 有機農業の“リアル”に触れる
初日は、玉ねぎの収穫作業を体験させていただきました。
玉ねぎは秋から冬にかけて定植され、葉が倒れたタイミングが収穫の合図だそうで、今回もまさにその状態の玉ねぎを収穫しました。
作業の中で特に大変だったのが、雑草の除去です。
有機農法のため農薬を使わず、雑草の繁殖が活発になるため、中腰での手作業は体に応えるものでした。
また、収穫した玉ねぎをトラックに運ぶ作業も重量があるため重労働となります。
有機だからこその難しさや、収穫のタイミングを逃すと害虫被害が出るといった繊細さも、現場に立つことで実感しました。



【2日目】キャベツ収穫体験 ― スピード感ある作業と出荷の工夫
2日目はキャベツの収穫を体験。
キャベツは定植からわずか3ヶ月ほどで収穫期を迎え、玉ねぎに比べて短期間で育つ作物です。
外葉をむき、芯を切ってそのまま箱に詰めて出荷されるという一連の作業は、手際とスピードが求められる工程でした。
葉が実を守っている構造のため、洗浄作業が不要というのも特徴的で、合理的な面を感じました。
夏場の路地野菜はどれも重量があり、炎天下での収穫作業はまさに体力勝負であることを実感しました。



【対談】井上代表と語る「国防と食防」 ― 農業と社会課題
お昼の時間には井上代表との対談もさせていただきました。
中でも強く印象に残ったのが、「”国防”と”食防”」という視点です。
国防は本来、国民一人ひとりが意識を持つべきものですが、現代ではその意識が希薄になっているように思われます。
そこで井上さんは、いきなり国防の重要性を訴えるのではなく、まずは食料安全保障(食防)という身近な問題から関心を持ってもらい、そこから社会課題や国防に対する意識につなげていくという考えを持たれていました。
「”食防”から”国防”へ繋げる」
農業自衛隊が、自衛官OBを「”国防”から”食防”」へとつなげる役割を担おうとしている中で、このお話は非常に共鳴するものがあり、大きな学びとなりました。
【外国人労働問題への取り組み】搾取構造の是正と“国境を越えた農業”へ
井上さんは、東南アジアを中心とした農業界に広がる外国人労働者の搾取構造についても強い問題意識をお持ちです。
派遣会社などを介さず直接雇用を行い、帰国後も継続的な関係を築くことで、国境を越えた農業ネットワークの形成を目指しているというお話には深く共感しました。
バングラデシュの方々がとある国で劣悪な環境において時給100〜300円で働かされているという現実を目の当たりにした経験があるそうです。
そのような背景から、根本的な構造を是正したいという強い意志が伝わってきました。
民間の農業法人でありながら、ここまでの視座と実践を持たれていることに心を打たれ、私たち農業自衛隊も見習っていかねばと感じました。

絶品!だし醤油カツ丼
最後に、井上さんのご厚意で、地元の仕出しをやっている食堂の”だし醤油カツ丼”をご馳走になりました。
卵とじやソースカツ丼とはひと味違う、鰹出汁が香る上品でさっぱりとした味わい。ジューシーなカツとの相性も抜群で、心もお腹も満たされたました!
井上さん、ご多忙の中お時間をいただき本当にありがとうございました!